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未来のクリエイターを育てる。新卒研修で大切にしている「土台づくり」とは

コロプラでは、新卒社員が「自律型人材」として成長できるよう、独自の研修プログラムを展開しています。今回は人材開発グループで新卒研修を担当するH.N.さんに、研修の設計思想や実際の取り組み、そこに込めた想いを聞きました。

経営企画本部 人事戦略部 人材開発グループ

H.N.

大学卒業後、デジタルマーケティング系の会社で採用アシスタントや新卒・中途採用担当として経験を積んだ後、2022年5月にコロプラへ入社。

入社後は新卒採用業務に従事し、2024年4月からは人事戦略部・人材開発チームに異動。異動後は社員の育成や研修、オンボーディングなどを担当。

採用から育成へ、新たなチャレンジ

まず、現在の業務内容を教えてください。

H.N.

私たち人材開発グループは、「事業と個人の成長に貢献し、組織のパフォーマンスを最大化させる」ことをミッションとしています。

社員一人ひとりが主体的に考え行動できる「自律型人材」の育成を重視し、そのための環境づくりや仕組みづくりを担っています。

主な業務は「新卒・若手社員の育成体系の企画と実行」です。具体的には、新卒研修全体のカリキュラム設計から運営、研修後のフォローアップ施策の実施までを担当しています。例えば、先輩社員が指導役となる「ブラザー・シスター制度」の運営や、新卒一人ひとりとの定期的な面談も私の業務です。

なぜ採用から育成の仕事へ転身されたんですか?

H.N.

前職では、デジタルマーケティング企業で採用アシスタントから始まり、新卒・中途採用を担当していました。採用活動を通じて多くの人材と出会う中で、「採用した人材がどのように成長していくのか、その過程により深く関わりたい」という思いが強くなっていきました。

2022年にコロプラへ転職し、入社後は新卒採用を担当していましたが、2024年4月に人材開発グループへ異動。採用から育成まで、より長いスパンで人材の成長に関わることができるようになりました。

プロのクリエイターとしての「土台づくり」

コロプラの新卒研修はどんな目標を設定していますか?

H.N.

新卒研修が目指す目標は、大きく3つあります。

  • 社会人の基礎:ビジネススキルの基礎を身に付けること
  • 仕事の基礎:プロジェクトや仕事の要件を理解し、自ら主体的に行動できるようになること
  • コロプラとしての基礎:当社の行動指針を体現するための自己成長力を身に付けること

この3つの土台を研修期間だけでなく、1年を通じてしっかりと築くことを目指しています。

研修のコンセプトについて教えてください。

H.N.

この研修で達成したいことは、「プロのクリエイターとしての土台作り」であり、そのための新卒研修コンセプトが2つあります。

一つは、「手先のテクニックではなく、この先もずっと使えるであろうマインドの基礎固め」です。目先の業務スキルだけでなく、コロプラのクリエイターとして、また一人の社会人として、長く活躍し続けるための考え方や姿勢を身につけてもらうことを重要視しています。

もう一つは、「職種問わず、体験づくりが意識できる導入であること」です。コロプラはエンターテインメントを創り出す会社なので、エンジニアやサウンド、デザイナーやプランナーといった職種に関わらず、全員が「面白いとは何か」「どうすればユーザーに新しい体験を届けられるか」を考えるクリエイターであるべきだと考えています。そのための共通言語や価値観を、研修の導入段階でしっかりと醸成することを狙いとしています。

役員から現場まで、全社で支える独自の研修プログラム

他社と比べて、コロプラの新卒研修の特徴は何ですか?

H.N.

1. 経営層と対話できる「役員研修」

社長の宮本をはじめ、会長でチーフクリエイターの馬場など、役員自らが講師となって新卒に直接語りかける機会を豊富に設けています。会社のフィロソフィーや事業への想いを、トップから直接聞けるのは貴重な経験です。所属部署によっては接することの少ない取締役や役員の方々全員とも話ができますので、新卒社員にとってはかなり濃い時間になります。

2. 全職種で学ぶ「ゲームクリエイター研修」

職種に関わらず全員が「面白いとは何か」を考えるクリエイターマインドを学ぶことです。

コロプラ社員がつくった独自の「ゲームクリエイター研修」を通じて、自分の所属するセクションだけではなく、様々な職種の業務やフローを体験します。ゲームがどのようにつくられているのか、その流れの中で各セクションがどのような作業を行っているのかを知ることで、全職種共通の視点やゲームづくりに必要なマインドを養います。

H.N.

3. 体験から学ぶ「チームビルディング研修」

座学だけでなく、体験型のチームビルディング研修も実施しています。チームで「決められた予算・時間・ルール」の中で最大限の成果を上げることに挑戦します。当社の位置ゲー『コロニーな生活』の「コロカ」提携店訪問や、『ドラゴンクエストウォーク』のおみやげ機能を活用しながら、3日間かけて戦略立案から実行、振り返りまでを体験。リスクヘッジの重要性やチームワークの大切さを身をもって学びます。

位置ゲーを使った新卒研修はこちら

また、ゲームタイトルの周年イベントなどに参加する機会もあり、実際にイベントを訪れたお客さまの熱量を肌で感じながら、自社タイトルへの理解をより深めていきます。

これらの特徴的な研修には、コロプラの文化が色濃く反映されていて、「"Entertainment in Real Life" エンターテインメントで日常をより楽しく、より素晴らしく」というミッション、「最新のテクノロジーと独創的なアイデアで"新しい体験"を届ける」というビジョンを、日々のゲーム開発で体現している社員がたくさんいます。そんな先輩たちの姿勢や考え方に触れながら、新卒が失敗を恐れずに挑戦できるよう、私たちは全力で支援しています。

1年間の継続的な成長サポート

研修はどんなスケジュールで進むんですか?

H.N.

コロプラの新卒育成は、内定者期間から約1年間続く一貫したプログラムとして設計されています。

まず、内定者研修(1月・3月)で、「学生」から「社会人」への意識の切り替えを促します。入社後の集合研修(4月〜5月上旬)では、社会人としての基礎からゲーム作りの根幹までを学び、コロプラのカルチャーやミッション、ビジョンなどの考え方を共有することでコロプラの一員としての土台を築きます。

その後、職種ごとに専門スキルを磨く「職種別研修」か、実務経験を積む「OJT」へと移行します。

そして配属後も、「ブラザー・シスター制度」や人事面談、中間・最終成果発表会といったフォローアップ施策を通じて、1年間にわたり継続的に成長をサポートしていきます。

カリキュラムの内容を教えてください。

H.N.

研修で行われるカリキュラムとその狙いは以下の通りです。

・社会人基礎研修
外部講師によるビジネスマナーやロジカルシンキングの講座です。
社会人としての意識付けと、円滑なコミュニケーションの基礎を学びます。

・取締役研修
役員が直接、担当事業やフィロソフィーについて語る研修です。
会社への理解を深め、エンゲージメントを高めると共に、高い視座に触れてもらいます。

・ゲームクリエイター研修
ゲームサイクルや企画力、UI/UXなど、ゲーム作りの基礎知識を全職種で学びます。
職種を越えた共通言語と、クリエイターとしてのマインドを醸成します。

・チームビルディング研修
チームでミッションに挑む体験型のフィールドワークです。
仕事は一人ではなくチームで行うことを体感し、同期との結束を強めます 

・ゲーム制作研修
Unityを使い、個人で短期間でゲームを制作します。
「ゲームはこうやって作られる」という一連の流れを体感してもらいます。

▼ゲーム制作研修における制作作品(抜粋)

研修の実施にはどれくらいの社員が関わっているんですか?

H.N.

新卒研修は、多くの部署が関わっており、役員から現場の社員の方まで、数十名の社員が講師として協力してくれているからこそ成り立っています。

講師を引き受けてくれる社員の方は皆、「未来のコロプラを担う後輩を育てる」という熱意を持ってくれています。各研修の講師は、それぞれの分野で専門性を持つ現場の社員や役員が担当しています。

そのため、単に知識を教えるだけでなく、実務に基づいた視点や経験を共有しています。新卒社員がプロフェッショナルとして業務に臨むとはどういうことか、その基準や考え方に触れてもらうことを意図しており、一人ひとりの成果物や発表に対しても、プロの視点から客観的なフィードバックを行うようにしてもらっています。

研修の雰囲気はどんな感じですか?

H.N.

研修の雰囲気としては、講義に真剣に耳を傾ける集中した時間と、ワークやディスカッションで活発に意見を交わすメリハリのあるものでした。ゲーム制作やチームビルディング研修では、同期同士で助け合い、切磋琢磨する一体感が生まれていました。

配属後のサポート体制はどうなっていますか?

H.N.

配属後のOJTでは、各部署の上長や「ブラザー・シスター」となる先輩社員と連携し、新卒一人ひとりの特性や人事面談の状況を共有し、サポートができる体制を構築しています。

ブラザー・シスターは同じ新卒の先輩社員が指導役として、毎日夕会でコミュニケーションを取ったり、週1で1on1を行ったりと、それぞれのスタイルで新卒をサポートしています。私も定期的な面談を通じて、現場とは違う視点から彼らの成長を見守っています。

大切にするのは「自律型人材」

人材開発として大切にしていることは何ですか?

H.N.

新卒研修では全体を通じて、新卒社員が1年後に「自ら主体的に行動できる」状態になるための土台作りを大事にしています。

そのために、特定のスキルやテクニックの習得以上に、社会人としての「考え方の基礎」や、職種を問わず「面白い体験を創る」というクリエイターとしての共通マインドを身につけてもらうことを大事にしています。学生から社会人へのスムーズな意識の切り替えを促し、長期的なキャリアの基盤を築くことが研修の役割だと考えています。

また、コロプラの人材開発で大事にしているのは、「育成の文化」を組織全体で醸成することです。新卒研修は、新入社員だけでなく、指導する側の先輩社員もマネジメントや指導の経験を積む貴重な機会でもあります。新入社員と先輩社員が共に成長していく好循環を生み出すことが、会社全体の成長につながると考えています。

新卒と接する際に意識していることは?

H.N.

研修担当者としては、日々の業務を直接指導するブラザー・シスターや現場の上長とは少し役割が異なるため、一歩引いた第三者の視点からサポートすることを意識しています。

具体的には、定期的な面談の場で、業務の進捗だけでなく「その経験から何を感じ、次にどう活かしたいか」といった問いかけを大切にしています。これは、新卒社員自身が自分の行動や学びを振り返り、課題や目標を言語化する「内省」のきっかけを作るためです。

また、日々の業務に集中していると見えにくくなる、中長期的なキャリアへの考えやコンディションの変化といった部分に気づき、サポートすることも私の役割だと考えています。現場とは異なる全社的な視点や、他の新卒の状況も踏まえた観点から、彼らの成長に必要な学びや機会を提供できるよう努めています。

今後の研修はどのように発展させていく予定ですか?

H.N.

新卒研修は、一度完成したら終わりではなく、常に改善していくべきものだと考えています。例えば、昨年度の成果発表会の運営から見えた課題を元に、今年度はより本人の深い内省と成長実感に繋がるよう、形式を二段階に変更しました。

今後も、研修を受けた新卒本人や、配属先となる事業部からのフィードバックを真摯に受け止め、内容を継続的に見直していく方針です。研修が常に現場のニーズに即した効果的なものであり続けるために、アップデートをしていきたいです。

25新卒の皆さんへメッセージをお願いします。

H.N.

研修に参加された25新卒の皆さん、まずは研修、本当にお疲れ様でした。

この期間で得た知識やスキル、そして何より同期との絆は、これからの皆さんのキャリアにとって大きな財産になるはずです。これから現場で壁にぶつかることもあると思いますが、研修で学んだマインドを思い出し、失敗を恐れずに様々なことに挑戦し続けてください。応援しています。

一緒に成長していきませんか?

最後に、この記事を読んでいる方へのメッセージをお願いします。

H.N.

コロプラには、新卒一人ひとりの成長を会社全体でサポートする文化と、そのための具体的な仕組みがあります。この記事を読んで、面白いものづくりへの情熱や、仲間と共に成長したいという想いを持った方がいらっしゃれば、大変嬉しく思います。

皆さんと一緒に働ける日を心から楽しみにしています。