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「おもしろい」は日常に⁈コロプラらしさを武器に“ゲームの枠”を超えた体験を開発するSLE推進室、発進

目次

近年、モバイルゲーム業界は、市場の成熟に伴う競争の激化や開発費・広告費の高騰など、逆境に直面しています。その厳しい市場の一歩外、ゲーム開発の枠を超えた幅広い世界にコロプラの独創的な“ピン”を立てるべく誕生したのが、「スマートライフ・エンターテインメント推進室(以下、SLE推進室)」。コロプラのMISSION「Entertainment in Real Life~エンターテインメントで日常をより楽しく、より素晴らしく~」のもと、これまでの資産を活かして、ライフスタイル領域など新たな事業展開に挑戦しています。

事実、2025年7月にスタート位置についたと思えば、10月には第一弾サービス「FANPARK(ファンパーク)」をリリースするという見事なスタートダッシュを決めた、新進気鋭のチームです。

今回は、SLE推進室を率いる室長・石切山哲也さんと、同マネージャーの福塚翼さんにインタビュー。同部署が担う役割や「現在地」、これから目指す「目的地」について伺います。

スマートライフ・エンターテインメント推進室 室長

石切山 哲也

2022年コロプラに中途入社。プランナーとして『白猫プロジェクト』の運用に携わった後、2025年7月より現職。前職のコンシューマゲーム会社におけるプランナー、ディレクター、PMなど多様なポジション経験や、新拠点での事業所開設に従事した幅広いキャリアを生かし、新規事業開発をけん引。

スマートライフ・エンターテインメント推進室 マネージャー

福塚 翼

2015年に新卒総合職として入社。『激突!! Jリーグ プニコンサッカー』『プロ野球バーサス』などのスポーツゲームほか、複数タイトルの開発・リリース・運用からバックオフィス業務まで、経験豊富なマルチプレイヤー。位置情報を活用した大型IPタイトルでのプランナー兼マネージャーを経て、現職に至る。

SLE推進室、始動

SLE推進室が2025年7月に設立されました。こちらはどのような部署ですか?

石切山

位置ゲーをはじめとするコロプラのさまざまなノウハウや高度な技術などの資産を活かしながら、一般的なゲームの枠にとらわれないエンタメ開発を行う部署です。

コロプラには「Entertainment in Real Life~エンターテインメントで日常をより楽しく、より素晴らしく~」というMISSIONがあるのですが、それを実現するためには、もちろんこれまで通りのゲーム開発は続けていくものの、従来とはちょっと違った題材を取り扱ったり、違ったアプローチの仕方で開発を行う場所があっても良いのかなと思っていまして、そうした新しい試みを実現するための部署になります。

福塚

少し個人的見解も含みますが、モバイルゲーム業界はここ数年で状況が大きく変化していて、新規参入組や提携パートナーの多様化、新規ユーザーのリテンション率の低迷、さらには開発費の高騰など、なかなか厳しい環境にあります。

であれば、他社にないコロプラの強みやアセットをゲーム以外の領域にも展開させていく。たとえば近年注目されているゲーミフィケーションとウェルビーイングの掛け合わせもその文脈のひとつですが、その点、当社においては位置ゲーを通して「夢中で遊んでいるうちに自然と歩けて、健康になった」というエンタメ的フィットネス体験を20年以上にわたって提供し続けてきたというアドバンテージがあります。

また、健康だけではなく、ゲーム性を生かした観光やまちづくり、コミュニティ形成やイベント運営などにおけるノウハウも、ゲーム領域以外のさまざまな分野やビジネスモデルに展開していける。さらにコロプラらしい独創的なアイデアをもって、新たなサービスや事業開発の可能性を探っていければと考えています。

ゲーム×日常の可能性

位置ゲーも22周年と、人で言うとまさに社会に出ていく時期ですし、満を持しての部署開設だったわけですね。続いて、SLE推進室の設立までの経緯についてもお伺いできますか?

石切山

当時自分はゲームを開発するエンターテインメント本部に所属していたのですが、そこで上司である取締役の坂本と相談しながら、今の業界や会社の状況、ミッションをふまえつつ新しい企画のアイディアを練っていました。その中の一つが、SLE室の前身となるような、日常に寄り添ったエンタメの企画だったんです。

ただ当時いた部で実現するとなると、少し難しい面がありました。であれば、これまでのやり方や枠組みにとらわれず、かつ自分が長く身を置いたコンシューマーゲーム会社での知見を生かしながら、コロプラらしい新規事業として構築できないかと模索していたとき、たまたま社長の宮本も新たなフィールドでの価値提供について考えていたタイミングと重なり、SLE推進室が設立されることになりました。

福塚はまたその企画とは違う新企画を検討していた時に一緒に仕事をさせてもらっていたことがあって、今回のSLE推進室の方向性と合いそうだなという感覚があったので入ってもらうことになりました。コロプラで生まれ育ったプロパーですし、位置ゲーへの理解も深いので頼りにしています。

社歴や所属を問わず、出てきたアイデアや企画を検証し、取り入れられればすぐにも新しいチャレンジが始まるのだということに驚かされます。

石切山

やはりフットワーク軽く、みんなが「おもしろい」と思えたことには挑戦してみる、という文化がありますし、そこが強みだと思います。それは部署や社歴、役職などを問わず、誰のアイデアに対しても変わることはありません。

企画も決して大げさなものではなく、普段の何気ない気づきとか、前職で得たノウハウとコロプラの技術を組み合わせたサービス展開とか、ほんとに何でも良いんじゃないかなと。自分の場合は人がこっち行くなら自分はあっち行ってみよう、みたいなところがあるので、皆が注目したり話題になっていたりするものとは違った方向を見ていることが多くて、それがたまたま「新しさ」につながることもあります。

あとは、やはり自分がとにかく「好き」な題材であることは重要なのではないかなと思います。

例えば先ほど例にあがった健康に関することで言うと、僕はもうかれこれ15年以上ジムに通っていて、自分の身体を使っていろいろ実験したり、自分なりの理論を勝手に作ってトレーニングしてみたり、食事を研究したりすることが好きだったりして、身内からは「健康オタク」とも呼ばれてしまったりするのですが(笑)、そんな人一倍好きなことを発端にしたものだと、人とは違ったおもしろい企画につながりやすいんじゃないかなとは思います。

福塚

僕の場合も、実体験が大きく影響しています。親戚に『コロニーな生活』のヘビーユーザーがいるんです。元々は、旅行など遠くに出かけることはまれなタイプでしたが、位置ゲーに夢中になるうちに旅行に出かけるようになって、いろんな人ともつながって、もはや趣味レベルで旅を楽しんでました。そうした変化を間近に見ていて子供心にも嬉しかったし、人の行動や意識をこんなにも前向きに変化させる位置ゲーってすごいなと。コロプラには入社前から良い印象がありました(笑)。

まさか自分がそのコロプラに入社して、位置ゲーにも携わって、いまSLE推進室で『コロニーな生活』をつくっているチームと協働できているなんて、本当に感慨深いです。

SLE推進室に『コロニーな生活』チームがいらっしゃるのですね?

石切山

はい、『コロニーな生活』はまさに「スマートライフ×エンターテインメント」なコンテンツだと思っているんですよね。ありがたいことに現在はSLE推進室で運営させてもらっています。とてもユニークなタイトルなので、自分としても嬉しいですね。今後挑戦する新しいコンテンツとシナジーも生み出せるんじゃないかと期待しています。

「FANPARK」はじめました

SLE推進室が始動して3カ月、早々に最初の取り組み「FANPARK」がリリースされましたよね?

石切山

SLE推進室が立ち上がってすぐ、7月中旬だったと思うんですが、まだ自分たちがこんなことができたら良いね、ということを話しているような段階で、ZOZOさんが開催されているファッションと音楽を融合させたイベント「ZOZOFES」において、何か一緒にできないかという話になりました。

福塚

僕自身、スポーツの試合や音楽のライブなどによく足を運ぶのですが、お客さんたちが希望の席や限定グッズを求めて何時間も前から会場に来て、目的を達成した後は本番まですごく退屈そうに暇を持て余している様子を見るたび、ここで何かお客さんを楽しませる仕掛けができないものかという思いをずっと抱いていたんです。

それを叶えるチャンスがいきなり舞い降りてきたわけですが、いかんせん本番まで3カ月を切っている状況で。限られたスケジュールのなかでいかにしてチームをつくるかが最大の難問でした。

それら難題をどのようにクリアされていったのですか?

福塚

まず今回の「FANPARK」では、アプリではなくWebサービスで開発しようと決めました。単発イベントの会場で気軽に楽しんでもらうのに、わざわざアプリをインストールしてもらうのは現実的ではないし、自分がお客さんだったらやらないなと。それでさっそく社内でWeb開発に強いチームに相談してみたところ、とても前向きな反応を見せてくれたんです。

石切山

本当に急な話で、最初は外部パートナーの力を使って開発しようということも考えたのですが、もちろん時間が足りない、ということで即断られました(笑)。そもそも自分たちのSLE推進室も立ち上がったばかりで全然人もいない、という状況で、調整も大変だったと思うのですが「お客さまを楽しませること」ができるのであればぜひ挑戦したいと、社内の皆々様が二つ返事で意欲的に取り組んでくれました。自社ながらこの迅速な開発スピードと行動は素晴らしい!と感動と感謝の気持ちでいっぱいです。

福塚

プロジェクトの成功には一人ひとりのスキルも大事だけれど、皆がいかに乗って取り組めるか。モチベーションを上げて持てる馬力をどれだけ発揮できるかが鍵になります。

そういう意味でも、本件のチームメンバーは、自発的かつ意欲的に取り組んでくれました。集まってくれたメンバーはWeb開発に通じているだけではなく、音楽にも深い理解を示してくれる方々も多く、厳しいスケジュールのなかでもユーザーさんの目線や感覚を大事にして、細かな部分にもこだわりぬいてくれました。

チーム一丸となって生み出した「FANPARK」が実際に使われているシーンをご覧になっていかがでしたか?

福塚

まずは大きな不具合なくやりきれたことに安堵しました。一体どれくらいの人がアクセスしてくれるのか、事前の予測が難しくて。アクセスが集中しすぎるのも怖いけれど、数百人くらいしか使ってくれなかったどうしようとか(笑)。結果、予想を大きく超える方々にサービスを楽しんでいただけました。

石切山

いろいろなゲームを作ってきた経験はあるものの、家庭用ゲームだと実際にユーザーが遊んでいるのを目の前で見ることってほとんどないので、今回はサービスを会場で使ってくれているのをまさに目の前で見ることができて、シンプルにとても嬉しかったです。ウロウロしてちょっと迷ってそうな人を見るとポイントに案内してあげたい気持ちになりましたね。

また、ライブ開始前の会場ということもあり、お祭り感や高揚感に包まれているので、そんな中での体験は想定していたものとはまたちょっと違った感覚になるのだなという発見もありました。

今回はまだ「新しい体験」といえるようなことは全然できていないと思っているので、今後はもっと自分たちならではの体験を盛り込んでいくつもりです。

日常×コロプラらしさ=無限の可能性

その流れで、今後SLE推進室としてもっと挑戦してみたいことがあれば教えてください。

福塚

ZOZOFESのプロジェクトはこれからSLE推進室が目指すところの市場調査にもなりましたし、期待を超える社内外の反応は大きな手ごたえになりました。

今回は「待ち時間」を「遊び時間」に変えるというアプローチで、お客さまにはより楽しい体験を、主催者にはイベント全体の価値向上を提供できたと思っているのですが、今後はたとえば本番に向けてお客さまの気持ちを高揚させたり、本番を迎える出演者や選手のモチベーションまで高められたり、イベントそのものの盛り上がりをアシストできるような次元まで持っていきたいですね。

それに、同じ趣味・志向を持つ限定的なターゲット層が同じ場所に集まっていて、さらにそこに“余白時間”があるなんて環境をマーケティング機会として生かさない手はないわけで。それがどのような日常シーンであっても、コンバージョン率やユーザー満足度を高める絶好の機会を逃さず、特定の層に深く刺さるコロプラらしい提案ができればと思います。

石切山

具体的には言えないのですが、やはり「新しい体験」を目指す以上、今の市場にあまりないようなものに挑戦していくことになるかと思います。それがとても難しいことは十分に認識しているつもりですが、位置ゲーやアプリ開発だけじゃなく、ARやVR、今回のWeb開発チームなど、コロプラの技術力の高さと機動力は広く誇れますし、それこそが「コロプラらしさ」の源泉であったりするのかなと思っているので、それを活かした開発を行っていきます。

福塚

独創的なアイデアや新しい体験とはいっても、やはりそこはこれまで築いてきたノウハウや人的資産、位置ゲーでのアドバンテージが基盤となるわけで。決して変わったことや奇をてらったことをやりたいとかではなく、他社では実現しづらいことでも、MISSIONを体現しながら、コロプラ全員の力で臆せずチャレンジしていきたいってことですかね。

さらにとてもお話ししやすいお二人がフロントに立っておられることも大きいですよね。心理的安全性といいますか、ゲームと縁遠い企業の皆さまでも一歩を踏み出して相談しやすいかと。

石切山

そんな嬉しいことは生まれて初めて言われたような気もしますが、チームに関してもまだまだこれからというところですので、いつでもお問い合わせはお待ちしております。

福塚

最後に「FANPARK」プロジェクトで力を貸してくれたメンバーに重ねてお礼を言わせてください。いまこうしてSLE推進室の展望を話せているのは、皆さんが協力してSLE推進室のスタートを支えてくれたおかげです。本当にありがとうございました!


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