ロゴ:ピンマーク

コロプラの「現在地」を発信するメディア

  • トップページ
  • 記事一覧
  • コロプラ人事の挑戦! 従業員の声から生まれた“選べる福利厚生”で、働きやすさをアップデート

コロプラ人事の挑戦! 従業員の声から生まれた“選べる福利厚生”で、働きやすさをアップデート

2025年1月、コロプラの福利厚生に「カフェテリアプラン(選択型福利厚生制度)」が新設されました。これは、社員が会社から付与されたポイントを使って、エンターテインメント、学び、リフレッシュ、食事、フィットネスなど多彩なサービスを利用できるというもの。スタート時からすでに多くの社員が利用しており、4月時点では86.2%の利用率があったといいます。

この制度の立ち上げに携わったのが、経営企画本部の小澤泰山さんとS.K.さんです。今回、小澤さんとS.K.さんの対談インタビューを実施。カフェテリアプラン導入の背景や導入プロジェクトの裏側、現在の利用状況、コロプラの人事部で働く醍醐味などについて、詳しく語ってもらいました。

経営企画本部 人事戦略部 人材開発グループ

小澤 泰山

新卒で大手人材紹介会社に入社し、企業の中途採用支援と転職者のキャリアコンサルティングを手がける。その後、画像系AIのソフトウェア開発企業へ転職。インフラ領域にてAI導入の企画立案から運用まで推進。コロプラには、2023年8月に入社。従業員のエンゲージメント向上をミッションに、組織内の制度設計や研修実施に携わる。

経営企画本部 人事部 労務管理グループ マネージャー

S.K.

新卒でバックオフィス系のBPO事業を展開する企業に入社し、人事領域でのキャリアをスタート。コンサルティング企業での人事サポートなどを経て、2018年にコロプラに入社。給与計算や評価、人事労務相談などの労務管理業務に従事。2024年よりマネージャーに就任。チームマネジメントにも携わる。

2025年1月より新導入!カフェテリアプランとは

今年1月より、主な福利厚生のひとつとして「カフェテリアプラン(選択型福利厚生制度)」が新たにスタートしました。改めて、これはどのような制度なのか教えてください。

小澤

カフェテリアプランとは、従業員が自分のニーズやライフスタイルに合ったサービスを自由に選択できる福利厚生制度です。コロプラでは、経営方針や人材開発方針に基づき、特に以下の3つの分野で利用可能な予算を準備しています。この予算を四半期に一度、各分野で利用可能なポイントとして従業員に付与し、それぞれが使いたいものに利用してもらっています。

小澤

多様な企業がカフェテリアプランのソリューションを提供していますが、コロプラでは今回、株式会社miiveの「miive(ミーブ)」というサービスを導入しました。「miive」では、VISAプリペイドカードと専用アプリを軸にカフェテリアプランの設計・運用が可能です。VISAカードが使えるお店であればどこでも福利厚生のメニューに加えることができるため、ジャンルを問わず日本全国の幅広いサービスから、会社の方針・従業員のニーズにマッチした利用先を福利厚生の選択肢にすることができます。また従業員にとっては、店舗での支払いをプリペイドカードで済ませられるだけでなく、オンラインサービスを利用する際も、カード番号を入力すれば会社から付与されたポイントをスムーズに利用できるため、使い勝手が良いと判断しました。ですが導入理由として最も大きかったのは、解決すべき課題と制度目的を一致させられる設計の柔軟性と拡張性があったからです。これによりコロプラの抱える課題の解消と、意図した福利厚生の実現が可能になると考えました。カフェテリアプランは、正社員だけでなく、契約社員やアソシエイト社員、長期アルバイトも対象で、年間合計146,000円分のサポートを提供しています。

そもそもなぜ、カフェテリアプランの導入を決めたのでしょうか。

小澤

大きく2つの目的があります。1つ目が、以前から会社として、従業員の自己研鑽をさらにサポートできる環境を整えたいと考えていたからです。かねてから社内では、「自分にとって今一番必要なものを学べる環境が欲しい」「ゲームなどの最新のエンターテインメント作品に触れやすい環境を作ってほしい」という声が上がっていました。そうした声を踏まえ、各個人が自己研鑽の内容を自由度高く選択できるような仕組みが必要だという認識がありました。

2つ目が、業務外コミュニケーションの活性化です。ゲーム開発は、職種や立場の異なるクリエイター同士が議論を重ねながら、チームで形にしていく仕事です。業務の枠を超えて日頃から言葉を交わしておくことが、認識のズレやミスの防止になりますし、結果的にプロジェクト全体の推進力にもなります。こうした背景から、従業員同士の繋がりを自然に促す施策を模索しておりました。この2つの目的を達成できる制度として注目したのがカフェテリアプランだったのです。

S.K.

導入の背景として、福利厚生制度の課題も挙げられます。コロプラではこれまで、従業員の働きやすさを向上させるために、従業員同士のランチ代サポートや部活動費用の助成といったさまざまな手当を導入してきました。その結果、複数の手当てが乱立。利用や申請に煩雑な手続きが必要となっていました。各種手当の管理を担う人事部側でも、運用に負荷がかかっていた状況があり、予算管理や利用申請手続きなどを含めて一括化できるカフェテリアプランは非常に魅力的な仕組みだと感じました。そのため、導入に向けた本格的な検討をスタートさせていきました。

開発企業と連携を深め、4カ月でスピード導入へ。制度運用ではAIも活用中

カフェテリアプランの検討は、どのようなタイムスパンで進んでいったのですか?

小澤

導入の検討がスタートしたのは、2024年の晩夏でした。各種手当と福利厚生制度の見直しをしようという話が部内で持ち上がり、カフェテリアプランの制度設計や試験導入が進んでいきました。

2025年1月には制度がスタートしていることを考えると、非常にスピーディーに導入が進んだのですね。

小澤

そうですね。急ピッチで整備を進めていきました。

S.K.

制度の企画から導入まで約4カ月というスピード感は、コロプラの人事においてそこまで珍しいものではありません。会社の方針に沿って同様のスパンで制度や体制を整えることも多いので、人事担当としてはスピード感を持って業務にあたる力も鍛えられているように思います。

制度の導入にあたり、工夫したことはありますか?

小澤

従業員のニーズをしっかりと把握することです。職種によっても求めるものは異なりますから、全体にとって最適な福利厚生とするためにも、現場のメンバーに直接話を聞くことを意識していました。また、株式会社miiveとの連携では、こちらの企画意図や実現したい価値と、miive社が目指すプロダクトの方向性とをすり合わせるために、率直な議論を重ねました。プロダクト開発の観点でも得るものが多かった」とmiive社からもコメントをいただき、双方向にとって実りある連携となったと感じています。プロジェクトとしては、企画目的の実現、miive社側で実装可能な開発機能、そして制度導入のタイミング――これらを両立できる設計に落とし込んでリードしていくことを大切にしていました。

S.K.

小澤さんはmiive社の担当者レベルでサービス内容や機能を熟知していますよね。一時期はmiiveの営業・導入担当者なのではないかと勘違いするほど、導入に向けて細部まで調整を進めてくれました。

小澤

導入を担当する私がサービス内容を最も理解していなければ、社内のほかの従業員が安心して制度を使えないと思ったんですよね。なので、誰よりもサービス・機能を理解するという点は強く意識していました

S.K.

でも、そうした小澤さんの努力があったおかげで、コロプラらしい制度運用ができているのだと思います。導入の目的を叶えられていますし、これまでの「制度が乱立し手続きも煩雑」という課題も解決できました。そういえば、導入フェーズや運用フェーズで生成AIを活用しているのも、コロプラらしさと言えるのでは?

小澤

そうかもしれません。今回、導入前の市場調査やサービス比較で生成AIを利用したほか、カフェテリアプランの利用に関する社内からの問い合わせの一次対応にも「Google NotebookLM」というAIを使っています。特に私が窓口となっている問い合わせ対応に関しては、AIに1次対応を任せることで業務負荷が大きく下がりました。AIの活用により、短期間での導入が実現できたほか、AIでは代替できない企画業務や運用改善に、より多くの時間を充てられるようになりました。

月次利用率は86.2%。社内の声をもとに改善を続け、「日常使いしやすい制度」を目指す

1月から始まったカフェテリアプラン導入ですが、社内の利用状況はいかがですか?

小澤

1月のmiiveカード発行率が90%を超え、4月の利用率は86.2%に達しました。月間で4,000件を超えるサービス利用があり、多くの従業員に利用してもらえる福利厚生制度になっていると感じます。

利用したメンバーの声などは寄せられていますか?

小澤

利用者の感想としては、「いろいろなサービスラインナップがあって使いやすい」、「社内メンバーとランチに行く機会が増えた」といった声をもらっています。あとは、少し別の角度にはなりますが、生成AIの活用事例として社内イベントで取り上げていただき、登壇の機会を通じてカフェテリアプラン導入におけるAIの活用や工夫を紹介しました。

約100名が参加したイベントでは、身近な制度をテーマにしたこともあり、多くの方に関心を持っていただけたようで、参加後の社内コメントでも前向きな声をいただきました。

さらに、5月に行われた全社キックオフ&アワードでは、「miive導入プロジェクト」がシルバーアワードを受賞しました。

コミュニケーション活性化に向けた取り組みをこうして評価してもらえたことが何より嬉しかったです。チーム全員で進めてきたからこそ得られた成果だと感じています。

利用率も高く、満足度も高い制度となっているようですが、利用を促進する施策は何か行っているのでしょうか。

小澤

社内のSlackで従業員に活用事例を投稿してもらっています。他の従業員の参考となる事例には、人事からプレゼントを渡しており、利用促進施策のひとつとして実施しました。ただ、私としては、利用促進施策を打つだけでなく、カフェテリアプランで利用できるサービスの選択肢を増やすことや、従業員が迷わず使えるようにサポート体制を整えることこそが、実際の利用率向上に直結すると考えています。これからも、社内から寄せられる声に真摯に耳を傾け、必要な改善を丁寧に積み重ねていきたいと思っています。

カフェテリアプランは現在の仕組みが完成形というわけではなく、従業員の声を聴きながら、これからも随時ブラッシュアップしていく制度なのですね。

小澤

そうですね。改善を重ねていけるのがカフェテリアプランの良さだと思います。多くの従業員にとって日常使いしやすい、価値ある福利厚生制度となるように、今後も常にアップデートをかけていくつもりです。

コロプラで人事として働くおもしろさ

ここからは少し角度を変えて、コロプラで人事を担うおもしろさややりがいについてお聞かせください。

小澤

コロプラで人事に携わる醍醐味はやはり、入社年次に関わらず大きな裁量を持たせてもらえる点にあるのではないでしょうか。700名近い従業員が所属する企業の中で、制度の企画や設計といった上流部分から構想を練り、実際の導入・運用の部分までを担当できるのはとてもおもしろいですし、やりがいを感じます。また、プロジェクトをリードする経験は、自分自身の成長につながっている実感もあります。社内の働きやすさ向上に貢献している手ごたえを得やすい環境でもあるので、人事として組織開発や制度企画に携わりたい方にとっては、魅力的な職場と言えるのではないかと思います。

S.K.

人事部門のメンバーはほとんどが中途採用のため、さまざまなバックグラウンドを持った人がおり、自分の知識の幅が広がります。また、人事は現在、3つのセクションに分かれているのですが、縦割りで各組織が独立しているのではなく、それぞれの組織が横断的かつ密に連携をとりながら業務を進めています。経理や経営企画と連携する機会も多く、どの部門のメンバーも自分の専門性を活かして協力してくれる人ばかりのため、人事担当としてさまざまな物事に挑戦できる環境となっているのも、コロプラの人事部門の特徴です。

小澤

そうですね。私もカフェテリアプランの導入にあたっては、S.K.さんをはじめ社内のいろいろなメンバーに相談に乗ってもらいました。特にS.K.さんには、このプロジェクトに限らずさまざまな相談をしているので、本当にありがたい存在です。

S.K.

今回のカフェテリアプランでは、特に管理コストに関して、いろいろとディスカッションしましたよね。クリエイターファーストの制度設計を目指しつつ、管理部門が疲弊してしまっては制度が続けられなくなってしまうので、運用面でのリスクや懸念点などの洗い出しを小澤さんと一緒に行ったのを覚えています。

小澤

より良い会社、より働きやすい会社を作るために、部門間で協力し合える関係性がある。これはコロプラならではの良い部分だと感じます。これから人事部門に入社される方にとっても、非常に働きやすい環境が待っているので、ぜひ安心して応募していただけたらと思います。

人事担当者のキャリア形成の観点では、どのような特徴がありますか?

S.K.

毎年のように新しい経験が得られるので、自分の中にさまざまな知見を蓄積できている感覚があります。人事だからと守りの部分にとどまらず、攻めの姿勢で組織開発や人材育成、採用活動などに取り組んでいますね。

小澤

同感です。ゲーム開発の現場だけでなく、人事部門にも「失敗を恐れず挑戦するカルチャー」が浸透していると思います。

現在は人事企画職の採用を強化していると聞きました。どのような方に仲間となってほしいですか?

小澤

コロプラは「エンターテインメントで日常をより楽しく、より素晴らしく」をミッションに掲げ、ゲームを開発する会社です。ゲームづくりには、やはりクリエイターが存分に能力を発揮することが欠かせませんから、クリエイターをリスペクトし、彼らが活躍できる環境を整えることに価値を感じていただける方にぜひ参画していただけたら嬉しいです。

S.K.

会社として、人事部門には労務のような「守り」の機能と、人事企画のような「攻め」の機能がバランスよく存在しているのが大切だと考えています。私たち労務管理担当が守りの部分をしっかりと担っていきますので、これから人事企画として参画される方には、会社の方針に沿いながら、制度設計などの新しい取り組みに挑戦していただきたいです。社内にある課題を人事部として解決することにやりがいを感じる方は、きっとコロプラで面白みを感じながら仕事をしていただけるように思います。

最後に、今後の目標を教えてください。

小澤

カフェテリアプランについては、制度をつくって終わりではなく、実際に現場でどう活かされているかに目を向けながら、継続的に見直し・再設計させていくことが、人事の重要な役割のひとつだと捉えています。
もちろん、ほかの人事制度についても同様です。社内外の環境やニーズの変化に応じて、その時々に最適なものへと柔軟に更新・改善し続けていきたいです。また、組織開発の観点で社内を見たとき、現場のクリエイターがさらに働きやすい環境を作るために、人事からアプローチできる余地はまだ多く残されています。さまざまな施策を積極的に企画・実施し、ゲーム開発の最前線に立つメンバーを、制度・環境の両面から支えていきたいと思います。

S.K.

目標は大きく2つあります。1つ目が、従業員がさらに安心して働ける環境を整えていくこと。新しい制度の導入や既存の仕組みの改善などを通じて、コロプラが描くミッション、ビジョン、中期経営計画の実現につながるよう、人事担当としても尽力していきたいです。2つ目は私個人のキャリア目標で、「人だからこそできること」を大切に、専門性を高めていくことです。昨今、生成AIが目覚ましい発展を遂げ、AIに質問すれば何でも答えてもらえる時代が到来しています。ですが、やはり専門的な領域においては、人間が持つ知識の確実性が勝るような気がしています。また、AIは「人対人の対話」を実現できません。働く中で抱える悩みや困りごとは、相手が人だからこそ安心して相談し、解決に向かうケースも多いもの。これからも従業員が相談しやすく、要望を伝えやすいような空気を社内に作れるよう心がけ、従業員に寄り添える人事担当者であり続けたいと思っています。


  • トップページ
  • 記事一覧
  • コロプラ人事の挑戦! 従業員の声から生まれた“選べる福利厚生”で、働きやすさをアップデート